忘れ女たち01/27/2013/04078 osaka-shinsaibashi-the sixth day [日刊忘れ女たち]
20:10 shinsaibashi 01:27:2013
しめったしめった雪のねがえり
とても怠い夜に
目をつむるとマガジンが泳いでいたここまでだ
世代交代ですねとかの女は云った
そうなんだねと
痺れる左手が答えた
目をつむると泳いでいた
あいじんが居るんですよねと昨日が云った
天井に警報装置
マガジンは射殺されマガジンは生き残った
テレビを消す
老人は回帰線を泳いで越えてゆく
痺れる左手が痛くなってくる
財布をベッドの白布に叩きつけた
そうなんだね
目をつむると漫画だった
あいじんたちはすべて横向きの曲線だった
そのスケッチブックを翻す
その牛乳瓶のなかの水に溶けた絵の具を混ぜあわす
じつは空白の和式ランタンをささげ持つ
右手だけで泳ぐ
海にガスは充満して
かれは天津丼をたいらげ
灰皿を中国人に要求して一服し
さむい頁に出て行ってしまう
そとは細かな細かなしめったしめった雪のねがえり
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