日刊忘れ女たち01/09-2/2013/04067 [日刊忘れ女たち]
12:43 01//08/2013
池袋駅まで
帰り道が消えるから
こゝろがばらばら零れてゆくと黒い揚羽が羽ばたく
その角を曲がれば
すこし続く
何故の持つあたたかい頬や背骨
そのすこし向こうに池袋駅のデパートが視えた
指を結べばソラ浮く糸になるのだとはいつのまにか知ってはいたが
あたしには足りないと云う自覚がなかった
あたしたちは破綻の糸にくるまりながら歩いているのだ
あたしには足りていると云う騒乱がなかった
帰るだけの乳臭いこゝろだった
雑司ヶ谷の石の広場から黒い揚羽の匂いがした
その角を曲がろう
帰り道は永遠を知らない
タイトルをシンプルにしました。
by charlie_ (2013-01-09 23:07)