忘れ女たち11/01/2012 kyoto-no.23 [日刊忘れ女たち]
14:06 gojouoohashi-kamogawa 10/29/2012
日刊忘れ女たち11/01/2012/04031
入浴いる
いる
湯沸かし器はもう寿命かしらと妻が云う
とぶ
首が右にずれる
ねがう
午前五時の湯船につかっている
いる
アムンゼンの裁判は記憶ちがいで
みる
赤いテントと云う映画だった
おもう
行く理由のほうが一つ多かったとかれは云う
いる
明日のためになにをしよう
よむ
ちゃぶ台の上に
あう
エフェソの信徒ヘの手紙がひらりと落ちる
いる
湯船に全身つかり息を吐く
ゆれる
こゝろを確かめる
かんじる
お為ごかしの意味など調べている
いる
何処にでも
みつける
ずっと思い違いをしてきたことばの意味を
はなしかける
自分を許したよとかれは云い
そしてパジャマに着替えてあの夢を視るのだと云った
いる
冬のあけがたの入浴は格別である
だれがどこに何故どうしていつからいつまで
いる
そんないるの意味に
少しづつ近づきたいと願うあたたかさなのである
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