忘れ女たち10/31/2012 kyoto-no.22 [日刊忘れ女たち]
13:18 rokuharamitsuji 10/29/2012
日刊忘れ女たち10/31/2012/04030
落下した星
すうすう眠っている
三日三晩すうすう眠っている
嬉しくてすうすう
なにかが消えてすうすう
胸がこゝろをぜんぶ吸い上げてすうすう
そうやって寝ていると信じていたら
三日三晩眠れませんでしたと云う女があらわれた
そんなにぼくのことを
気にかけていてくれたなんて
それでもすうすう眠りつづけた
息が止まったわ
それから鼻のおくでなにかが爆発した
病気かしら
疲れかしら
パイプライン七杯ダイヤモンドヘッド十二杯十番街の殺人六杯飲んだから
あれすうすうじゃないのか寝息じゃないの
いいえがうがうよ優越感のうら返し
起きたの
こゝろが胸から漏れるってなんのこと
ぴたって止まって
またがうがう 星も落ちるよ
教室のゆめを視ていた
岩波文庫をひらいて赤鉛筆を左手に持っていた
がうがう
あたしたちは息が止まり
ぼくはがうがう
静かなこゝろの星を落下させたよ
ソラから落ちてきた星が屋根の上を歩いているよ
すうすう
あしたもう一度だけ会えるかも知れないね
あたしはすうすう
靴を履いてかれと出かけるね
がうがう
先生となにか話しているね
ぼくががうがう
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