忘れ女たち09/04/2012 shinsaibashi-osaka-1/7

16:23 09/18/2012 Fuessen 

日刊忘れ女たち09/04/2012/03973

　　　

　　　美しい布

暮れゆく村と書き出しにあるから

何処だかわからない

線と云う字に＜すじ＞とルビを振っているので

自分のことばではない

紫くらくとあって

斑となりしとあるので

誰の詩なのかもわからない

検索してもわからなかった

みがかれてしまうよとは

身が枯れてしまうと云うことだろうか

実が枯れるとは云わないだろう

普通は

あたしは普通じゃないのかもと振りかえる

自給自足の楽園をうたう

つたない記憶の布をさわった

削られてゆくよと次にあるから

磨かれてしまうのだろう

ひび割れた唇を果実がはしる

その果実がとある時間に灯りをともす

と云うのだ

もとい

踵をかえせ

3,17,2001,hiroshimaのメモをひろう

三月なのに冬の夜に煙草に火を点けるとあり

がっかりする

それによく視れば火を近づけると書いてある

意味するものはことごとくすれ違う

そうして

伝わるなにかになる

そう信じたいけれど

何処まで信じてよいかわからない

美しい布を

こいびとが縫うように

もう一度その頃に行って

また戻れたら良いのに

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