忘れ女たち09/03/2012 kyoto-yopparau-6 [日刊忘れ女たち]
15:22 09/13/2012 Kaiser-Wilhelm-Memorial Church/Belrin
日刊忘れ女たち09/03/2012/03972
一人ことばが銅版画のなかで
花の半円をくぐってゆく
あたしがみぎてのなか指で促すと
かさなっていく様子を
鳥は羽根のもようを約物(やくもの)とした
視神経が集まっていず
汗をかいてしまう
もう疲れたと云って
頭部のくぼみは芝生に横たわる
レクイエムを視ない
約束だったのに
いちばん素敵だったところは何処
しろい立方体はみだれ
窓のうちがわからやさしい胸に触れる
あるものは嫌がられ
知らずに高いところで流されている
ウトウトした机が
かたや耳に触れる
そこはあたり一面悲惨な青でした
腰の部分からちぎれて
何秒かのあいだだけ
かれを視ながら泣くことができます
銅版画は夕刻の風を失いました
半円は
幾つも幾つもかさなりながら
すこしずつ
約束のかなたとなってしまったものを
還そうとしているのです
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