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忘れ女たち07/10/2012 tokyo→shizuoka [日刊忘れ女たち]

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07/17/2012 08:11




日刊忘れ女たち07/10/2012/03917




   シンリのかくめい 10



離ればなれの宝石の片言を咬む
蝉に挨拶をする
軀だけふたを開けよう

顔が近隣の首領のなかで
朝の風を受けてむくんでいる
産業の楽音は靡(なび)き
あたしは朦朧の声をからして終わった

近づく必要がない
それは瞳の必要がない
あたしは自在の妾のように生き残ったが
箱のなかに仕舞ったままの羽根を
合唱を聴く間に
腐らせた

褐色の池の中空をバスは走り
ミドリの風のなかで
母はとても柔らかく
はじめての蝉のなかに
耳鳴りのように訪れる








タグ:詩 詩人
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