19:12:08 shinsaibashi 01/19/2014
擬態の失踪 模倣の消失 6
あたしが彼と出会ったのは魔温い五月雨の神宮でした。五つの歌の案分ののち合体と分裂はすぐに来ました。かれの記憶が霞でも歩行の舌には未来があって、平井くんきみはいい人だがぼくは忘れよう、ですのでかれに付き添わずソラの暗殺からも遠くはなれて猫は暮らした模様です。歎く人は落ちついています、新宿を戦い道はキタを目指せと云うのです。N号棟の秋はテレヴィと歌謡の砂の分度器です。都はるみが普通の砂塵になりたいと云って可愛い七つのこのもとへ帰るつがいのカラスのように歌う安いウイスキイを焼きそばに絡めていましたっけ。大島の噴火はその後でしたかその前でしたか、ああそこにも青い馬車をたてて行きつ戻りつしたものですな。猫はきみに無関心だがきみは猫を愛してしまう、そう電話で泣いていました、猫もあなたも寝ていましたが音符を抱えていたのは猫でもあなたでもありませんでした。あたしが音符を捨てたあなたに出会ったのは幌穴の朗読劇のなかでした。あなたは痩せた交通遮断機になり枕元で傾く溶岩の犬となり、視ないであたしを視ないであたしは鳥じゃないあたしは蛇じゃないあたしは寝過ごしたマフラー失くした真人間となり筏の上で冷たく神宮を視ていたよ獣を視ていたよ縦と横の染みや動かないことと消えてしまう影が風に吹かれて行くのをじっと視ていたよ、 お く び ょ う、と古の社のオホーツクの海がうねるよ刃のように凍った波が落ちるよワームして陽光の舌、紙屑は濡れて塩辛くてわがままなほど透けて視えるよ。 お く む ら び ょ う ご は れ て い ま す。
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