『その頃の聖家族』08/03/2013/04180

13:19:47 monbetsu-myou-shin-ji 07/29/2013

　　　その頃の聖家族

僕は悲っている

あたしは不毛っている

子牛はドラムり

最後に聖母

僕は熨斗（のし）っている

あたしは騙っていて

小鳥は街宣車

聖母はポスカラ

僕は区別っている

あたしは地団駄の光と陰

紫の煙に

足らないのさすこし

僕は迂回社を棄権して

あたしは僕の胴体をきった

波だが溢れて

屋上で死んだ

僕は奏ッている

あたしはタイムトンネルのなかで

きみにキスをするのを忘れた

妻はもう忘れなさいと云う

僕はオレンジ色の

ヘンリー・ミラー全集

録画されない妻や子供たちとの諍い

その諍いのあとの七時十九分

その頃の聖家族

僕は悲っている

あたしは不毛っている

子牛はドラムり

聖母の胸が濡れて

七時十九分

タグ：詩　散文　詩人　詩歌　現代詩 その頃 聖家族 ヘンリー・ミラー