『iphoneメモ』07/05/2013/04158 [日刊忘れ女たち]
iphoneメモ
二週間後に
参議院選挙だ
まだ投票にいくかどうか決めてない
いかない理由は
特にない
外来検診の帰り
立てかけられた女たちのベニヤ板の
まえで自転車を止める
もしいくとして
間違いなく入れないであろう宣伝販売の
万能包丁のように切れのあるアジテーションが
聴こえてきそうになる
その一見美人に視える公認ポスターが
泣いて訴えている（汗もかいている）
指で瞳の下をなでれば雨上がりの
水滴だった
そのまぶしく迫るものは
枝もたわわになっているものだ
自転車をおりて
すこし歩こう
155日前
願い叶い紙の三日月に腰をかけて
そちらを視る
ふたりはいまよりも大人だった
155日前
同じ日に願い事を二度しても良い
月から視た地球のあの泡立っている邦の
国歌をその辺の子供が歌うかな
154日前
豆乳の色は奇麗な冷たさだな
極楽あふれてる
石を入れてぐらぐら煮ても食べられるものにはならない
135日前
どうしても信じられない と云うか
好きになれないなその話
聞きにいく視にいくあたしさえ
健全のアジサイのぬれて光っている城の輪郭を
どうしてこゝろで讃える必要がある
そうつぶやけば
言葉に涙が走るじゃないか
自転車は
幅のせまい歩道を一回転して
川を超える為に
あの青い橋に向かった
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