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『島の誘い 道 ソラ』05/13/2013/04129 [日刊忘れ女たち]

P8250172.jpg19:41 kouzu-shima-oki 08/25/2006

 

 

 

 

 

   島の誘い 道 ソラ

 

 

 

 

島の誘い 道 ソラ

踞って乗合自動車の来るのを待っている

父がずんずん絶壁までけしきを視にゆくから

海ばかり

あたしたちはお腹が痛いのに

 

誘われてこの神の島に来た

猫が泳ぐように回遊船は幻のだけで

とても五月蝿く

草臥れた

早くカレーライスを

裏手に隠した猫の車輪に

 

神に描くのうりょくを捨ててしまったと云うのが

まったくの嘘でないとしても

あの民宿

この民宿と

猫に云われた通りの近い未来を醒めている

暗く紅いテングサの罪使い

 

島の誘い 道 ソラ

くんくん嗅いでも分らない島の峠がある

緑の茨を視そこなわないで欲しい

島の乗り合い自動車もとても生きている

料金は倒さない

概算で浜辺と夜のどうじに現象するときを待っている

 

東京の難民として嘘をつく必要はなく

パラソルも芋のように買えた

赤い眼が日焼けして昔話を知らせる看板が震える

どうだ ふふふ

どうだ ふふふ

消失点の向こうに

待っている視るキイ銀河を呼ぶのかね

夕飯のあとで

きっと呼ぶのだね

 

夜光虫を視るために

夜の来るのを待っていました

あまり見つめすぎて儚い水色のパンフレットは

期待はずれのウチに

お腹を壊してしまいました

それでも夕暮れのあとには夕闇

夕闇のあとには電灯

電灯のあとにはいよいよ視るキイ銀河です

そして夜光虫の波の亀裂から

威勢の良いトビウオが

あたしたちを

呼んでいるのです

 

え何

帰るな

どこへ

行くな

どうして

この漆黒を破くトビウオの音符が

あたしたちを

呼んでいるのは

どうしても嘘なのだとしか

思うことができません

そして料金を支払って

民宿にするするとサンダル履きで

帰ってゆきました

 

嘘でしたと云うことが

あまり出来ません

島から

視るキイ銀河の車夫が駆けだしていったことしか

あたしたちには理解が出来なかった

島の誘い 道 ソラ

踞って神の乗っていない

乗り合い自動車がやって来るのを待っている

島の誘い 道 ソラ

この島の猫船たちは

とても横着者でした

信号機もなく

失策もありませんでした

島の誘い そして道 ソラ

そして道 ソラ

そして

ソラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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