『銀河のカルメン』04/14/2013/04116 [日刊忘れ女たち]
18:12 tokyo-ukima 04/12/2013
銀河のカルメン
二階席から日本語で聴いた
せり出した席なので高所恐怖の唄が聴こえた
遠目で見るカルメンは絶世の美女だった
おっぱいも立派だった
オペラは美女に限る
おっぱいは立派に限る
あたしたちはそう云ってハイタッチを繰り返した
オペラのチケットは頂き物だ
誰か知っている人が出ているはずで
知っている人はその誰かで連れがそのひとを知っていて
あたしは知らない
興味も無い
けれど感謝はしなくちゃならん
オペラは素敵だ
日本語も素敵だ
オペラの還りに暗闇を通った
ところどころ銀河が冷たく青く漏れていて
あたしたちはオペラのことなど忘れてしまった
自分への還りかたまで忘れてしまって
もちろん家への還りかただって思い出せない
どうしよう
まっ暗闇のその窪地に銀河がいつのまにか降りてきて
軍服姿のおじさんたちが
なにか歌っている
下手な歌だな
あたしたちはいつのまにか仮面を被っている
あたしたちは何度も殺傷沙汰を経験してきている
下手な歌だった
酒瓶持っている
上着脱いだおじさんは
なかなか良い感じだ
下手な歌だな
良い感じだ
日本語だと
判りやすいな
あたしたちはオペラなんだな
ここは酒場だ
あたしたちは歌いつづけた
下手な歌だが
日本語なのですぐに歌える
そこからどうして戻って来れたのか
いまは判らない
そのまま酒場で歌っていても良かったはずだが
それは判らない
さっきYouTubeで探して
オペラを聴いた
つまらないので
すぐに消してしまった
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