日刊忘れ女たち01/13/2013/04071 [日刊忘れ女たち]
20:12 kofu 01/13/2013
だれが荷物を運んだか
星がひとすじ
そのひとすじがいつか視た永遠だった
夏目と云う秋に生まれた仔猫が冬に死んだ
花の名前にすれば良かったか
星の名前にすれば良かったか
あたしたちはこんなに薄っぺらに色めきたっているのに
夏目は深い闇を一瞬にしてわたっていった
池袋の古い居酒屋で
「だれが荷物を運んだか」と云う詩集を知った
渡りの編集者が
一振りして星座を歌った
こゝろには酒と視るからに寂しい陰嚢しかなくって
からだを曲げて
目をつむった
おおいひとすじの星よ
どこからきたんだあ
あたしたちが名付けたことも感じたこともない
あの晴れ渡った闇とひかりの向こうからきたのかあ
おおいひとすじの慈愛の猫よ
流れ星になって
どこまでゆくんだあ
あの澄みわたった恋と恩寵の星座の果てまでゆくんかあ
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