日刊忘れ女たち01/11-2/2013/04070 [日刊忘れ女たち]
09:45 kofu 01/10/2013
あしたあなたが生きていますように、
予行演習のすぐ次の日に
実戦はじまる
床のうえに
ナンジュウナンビャクの盥
水を汲むひと
頼りない踊りこのようだね
あたらしいマネジャーは
錠剤千錠とつばを飛ばし二日酔いの息を吐いた
きみ帰る
かのじょ来る
こうこうと照らす朝のネオンは
まるで
よつんばいの殿様のようだった
古いマネジャーは
武士のこゝろで占領軍のパンを並べた
パンを食べるまえに
ひとり殺せ
ミルクを噛みながら
もうひとり殺すのだ
あたらしいマネジャーは
きっともうひとり殺してくれる
予行演習のおわった夜に
笑いながら乾杯した
戦場は劇場である
あたしたちはこゝろのよくぼうを
ナンジュウナンビャクの盥のなかに浮かべて
神さまに仕えるのだ
忍者のように走ってゆけ
みなもは蝋石のようにこゝろを滑らせる
さあ鈍色の舞台のうえで
最後のひとりを殺さなければならない
此れが仕事だ
赤く唇をぬりなおせ
そうして緑色のセールスカーディガンを身に纏い
一歩前に出て
あたらしいマネジャーに
ありがとうと云うのだよ
ありがとう
あしたあなたが生きていますように、
コメント 0