SSブログ

忘れ女たち11/08/2012 chiba-funabashi-1/7 [日刊忘れ女たち]

イメージ船橋駅前.jpg
10:03 funabashi 11/08/2012




日刊忘れ女たち11/08/2012/04038



    
    ガイドの重い鳥




わかってしまって何になろうか
説明をはじめる前に関東の言葉でかれはあたしの胸を突きさした
背黒鶺鴒いたしかたない
くるくるぱあの観察をあたしは冬の水辺から観察したのだ
白鶺鴒たましいは飛び立ちたましいは凍り
あたしは玄米粥のなかに大根を刻んで煮ている
黄鶺鴒渓流と暮らす酔えば酔うほど残虐な渓流を滲んで
粥を食う薫りのしない朝焼けの頭痛よ
雪の上を歩いている田雲雀よ
キジバト勢いづく理由がない
昔小杉電車に乗ってなるべく早く愛を巣にしよう
屋上の赤いおべべ
それでも寒い日々が数紋のように続いてゆきます
お帰りには冬の薔薇と松ぼっくりが用意されていました

あたしは何も吐かなかった
たましいが消えてしまうとガイドの重い鳥が警告を発声した
エンジンを吹かす
それを止めないかぎりは
螺旋をついばむカラス
セキレイ
ヒスイ
鳥たちをめぐる残虐な戦争が今日も教会の真上でちりじりに輝いて
まるで眼に視えぬ静けさです
さようならかならずまたお邪魔します
あたしたちはすでに眼に視えぬ静けさです








nice!(33)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 33

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。