忘れ女たち11/09/2012 chiba-funabashi-2/7 [日刊忘れ女たち]
20:00 fumei 11/11/2012
日刊忘れ女たち11/09/2012/04039
瞬間の朗読
またかよと風は過ぎてゆくが本当のところがどうなものだか
上空のヘリコプターが疑問をかき消していく
窓がすこし振動して
かの女は唇のそとがわに薬を塗っている
遠く旅立つ朗読に反対した
こゝろを過ぎて
血の管を丁寧に洗った
最後の敬礼をする朗読に反対した
雲間に消えてゆく朗読に反対をした
地下鉄に乗って
わざわざ生まれかわるために
京浜東北線にはないこゝろを探した
24時間反対運動の中継はあけがたまでやっている
垂れ流して転がって寝てしまう
あたしはなにかを貰いたいだけだった
からだじゅうが苔むしていた
帆船書店のエスカレータに乗って四階にあがり
スライド式の本棚を月賦で買った
かの女とつながっていたので帆船書店の屋上にのぼり
プリズンの向こうのソラを視た
朗読者は時間を飛んだが疑問はそのまま残った
炎はいつのまにか消えていた
こゝろは風に追いつけなかった
またかよ
あたしたちは視つめあって微笑むはずだった
コメント 0