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忘れ女たち03/06~10/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち03/10/2011/03431


  練馬区中村橋




やがてカーテンは燃えて
群衆のなかから
からだも燃やされた
はじめはふたり
だった

くつの先しか視えない
視たくない
お前のために
永遠の炊飯をした練馬区中村橋

そうじゃないなら
次の問いに
    答えよ

そのどちらかが
    星の暗喩と
    なりますか
いいかげんに
  してくれ
あなたが知らせたときに
      もう文明堂の配送車は
      こころを
タッチして
      午后の洗濯に出掛けてしまった

あたしは
      こころが
       痛まなかった
もしも
      ベテランの
     時空操作者が
       なにも
     練馬区中村橋を
       知らなかったら
あたしは
わざわざ
      ことばが
       白桃まなかった

その日がきて
先生とおんなはやはり来る
       白桃まなかった

あとおかみさんが嫌いで
ちがはりまんなあはん中村橋の気候は

さめたらもんでえさめたらもんでもええ
あのおんなじゃないじゃん

鳥獣戯画
すりすりと飢餓を超えて(引用)をしたためる
それは
はらへりなんだっぺ
ひかってっぺ
中村橋です





 

日刊忘れ女たち03/09/2011/03430


  BIG3のひとりアルチュール・ランボー




まずこの人の名前は自然だ
畦道を親友あたしに向って歩いてくる

Je suisしかわからない
おんなの声が
  しょげて
あたしに
 向ってくる

がまんするね
     間
  もなく
地球が星になる
   南洋は遊園地である
   ランボーは親友のあたしを莫迦にした
   小さくなったと
   思えば
   また
   巨大になる
星の港

おんなは星であります
星ではないと云う方もいらっしゃるでしょう
    きみの道のりは
          星であります
星に続いています
      おんなは星であります
おんなを食い過ぎて
吐きそうだ
    Je t'aimeは星であります

その日がきて
先生とおんなはやはり来る
        
あとおかみさんから訊いた新説に降伏する
ちがはりまんなあはん

さめたらもんでえさめたらこんでもよかとよ
あのおんなじゃなかとよ


             




日刊忘れ女たち03/08/2011/03429


  粒子と云う映画




粒子と云う映画は素敵ね
と云うので間違った

やせがまんを
   するなら
希代の
   詩人は
そう云って
   橋のたもとで
ふとももを
   露骨に洗う

あたしは
   ただ
   もっと
   飲んで
すがりつきたかった

 命のように
無一文だとかれは云った
 新潟から
 うちやま君が
 訪ねてきてくれたことも
あたしは
 悪いゴムのまま
  の
 ままであろう


 





日刊忘れ女たち03/07/2011/03428


  柱の穴へ




       ちらちら
        ちろちる
     激しい
       星の城
     海にかえろう

       ちらりら
        ちろちる
     凍える
       泥の城
     海にかえろう

柱の穴へ
すれすれの気持ちを落とそうとする

この折れ曲がった
城壁を墜落するとき再生しようとする

ほんとうは君が好きだった
花びらは動いてマムシに姿を変えた

       ひひひ ひひひ
       標高を書き込む男を見殺しにはしない
       山の船頭さん

風が黒く降りてくると
頬が白くこわばる

       ちらちら
        ちろちる
     激しい
       星の城
     海にかえろう

       ちらりら
        ちろちる
     凍える
       泥の城
     海にかえろう

  





日刊忘れ女たち03/06/2011/03427


  いちばん遠い線路




いちばん遠い線路は
三十年数年前にさかのぼる
なにをどんな列車が運んでいたのか
しゃがみ込んで
なにも云えない

まだ寒い春の
明るい早朝に
なにをもとめて列車が進んでいたのか
立ちあがって
なにも云えない






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