『なんにんもいる 』05/27/2013/04135 [日刊忘れ女たち]
17:42:23 sora-itabashi 04/24/2013
なんにんもいる
くろい筋となって木立は刺さる
霧の重さにつられて
気持ちも揺れている
霧のなかの目
やましいことの目
思いを遂げることの目
懐かしい目
あたくしたちは結んでは切り裂いた
金色の霧を召し捕るため
投網になっているあたくしたち
昭和のおとこたちは網になるのが好きだった
破けたり
思想的な悪戯をして
性的な灯りを灯す
金色の霧のなかを歩こうとする
つめたい輝き
からだにほのかに害を及ぼす印刷の匂い
貧血のパステルが可愛い
なんにんもいる
金色の霧のなかで
テールランプが光る
小豆色の大地のうえにあたくしたちは拡散する
なんにんもいる
なんにんだっているさ
金色の霧が重たいので
あたくしたちは歩こうとする
niceありがとうございます
by jun-ar (2013-05-28 06:54)