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日刊忘れ女たち01/18/2013/04073 kanrekinohi-ni-chichi-wo-yomu [日刊忘れ女たち]

イメージ 17.jpg
12:57 ukima 01/18/2013





   ソラに浮かぶ城 2



久遠ははたらかさず
つくろわず
もとのままと云う義なり (1) 

まいにち瞑想を続けている
この方法について
朝まだ黄身の白いままの太陽が元神聖都心の方角から
あたしの大腿部を覗きこみ
消毒をした

54頁をひらく
あたしの右腕は冬の中庭に痺れたまま放置されている
頭を垂れて
左手で考える吠えるなじるもういいやどうでも
サイゴまで走れなかった
緑の硬いチーズのくぼみに入る

(したがって)
うちゅうはむげんにそんざいであったのであり
そのまま
げんざいまでそんざいしているのである

過去に元神聖都心はすり鉢型をしていて
桜やラベンダー、
椨の木の喪失的記憶を嗅ぐあたしたち巡り会ってしまった数人が
ソラに手を挙げたままの格好で
滑り落ちた

「わたし」は
じかんがけいかしたのでくうふくになったのではない
せいめいかつどうのけいぞくが
くうふくというじょうたいをじつげんしたので
せいめいは
じ・くうによって
くうふくにさせられたのではない

雪の洞くつのなかで
花と野菜を交ぜて刻んでいると
足がいつのまにかいっぽん増えている
片手の手が置き去りにした手を呼んで
手は呼ばれて
戻ってきたのだが
足になってしまった
手は手になるよりなにか羽根のようなものになりたいと
願っていたとか
そう云う話を他人から聞くのだから
流しのしたに血が流れる

こゝろにちょうど暖かいカーブのところで
かれは目覚めてからこう云った
お前はうるさい
高温に砕けた原始人だ
隣にいても優しい気持ちになれない
殺したくなるから
向こうへ行っておくれよ

すなわち、じ・くうは
あらゆるもののそんざいから
うちゅうのそんざいから
みちびきだされた、だいいちにかくにんされる
ふへんぜったいのものである

それはめにみえない
じ・くうというこっかくにささえられて
すべてそれからはずれることができないで
また、えいきゅうにひとつのかんけいにある
あらゆるものが、ひとつのかんけいから
はずれることができない

けいしきは
そのないようのじったいからくるよりほかにない
ふへんぜったいのけいしきは
ふへんぜったいのないようからのみしょうじえるだろう
しんりはかんけいせいである
かんけいせいは
しゅたいのしゅたいせいによって
しょうずる

ソラに浮かぶ城はもう浮かんでいないのか
いいえうるさいひとよ
あなたがいくらこどもからおとなにかわっても
時が曲がったり伸びたりしても
元神聖都心の上に
poetryのように浮かんでいるわ
そしてあなたのフォイエルバッハが
連結車両の後部座席に座った模様よ







(1)平井年秋著『真理の革命』「第一章思想の混乱 3時・空」の注解において引用された、日蓮のことば。なお、ひらがな表記の連はすべて『真理の革命』からの引用抜粋にもとずき、ひらがな表記と行分けとして作品化したものです。

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