忘れ女たち10/03/2012 Ukima-sleep-2 [日刊忘れ女たち]
22:21 tokyo-osaki 10/01/2012
日刊忘れ女たち10/03/2012/04002
あたしは振動を止めなければいけない
あたしは振動に触れなければならない
右を向くと右の方から名のついた女がやってくる
迷路のなかのひと休みできる部屋があって
蜂の巣が転がっている
触ってよいものか
放っておくべきなのか
あたしは女の恐怖に追いつかれた
春がきて夜がきて迷路は蔑まれた古いビルヂング
夜風にさそわれ退出する
女が追いついて名前を返せと云う
ぽん引きめ
もうそれはあたしの名前だ
あたしは女たちの迷路の中だ
仕事が終わればかならず飲みにゆく
女たちはめいめい好みの蜂の巣を小脇に抱え
滅多にあたしを誘ったりはしない
迷路のなかであたしの価値は低い
偶然同席してあたしはしこたま媚を打ち込んでやる
機関銃で
蜂の巣だ
夢が終われば迷路も消える
もう云いわけしても遅いのことよ
あたしは振動を止めなければいけない
あたしは振動に触れなければならない
けれどもその言葉がいつまでも振れている
あたしは手を挙げて
カラダを広げる
垂直の蜂になってやり過ごす
もう云いわけしても遅いのことよ
2012-11-03 08:42
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