『ただ一つのこと』05/06/2013/04125 [日刊忘れ女たち]
14:31 ginza-4cyoume 05/03/2013
グレイトKさんはロケットのなかにいた
飛び立つ前に
銀座で会いましょうと云うことに
「エイリアン」であるグレイトKさんは
口唇がすこし歪んで視えたが
とても美人だった
ロケットの隔絶エリアのすぐちかく
五丁目銀座アスター付近でまちあわせた
しこたま食べて
しこたま飲んだ
グレイトKさんはいい匂いがした
ただ一つのことがわからない
グレイトKさんは何故還ってゆくのか
グレイトKさんとあたしは恋愛中の戦友だった
ぐにゃりと垂れ下がる歴史のことは知っていたけど
時代遅れのアメリカンニューシネマみたいに
絶望的な香水をつけてるからか
他のヒトには不評を買った
あたしたちはロケットのなかにいた
六丁目銀座東武ホテルの屋上から
それは打ち上げられるはずだった
隔絶エリア界隈に集結したヒトたちは大変だった
それ見ろエイリアンなんかと愛しあったりするからだ
平和ボケの石化された非国民め
反筋肉脱思慮深さ反グローバリゼーションめ
自己無責任の痴漢やろうめ
オナニー専門の友愛やろうめとかそれはもう
花の銀座だ
いつか聞いた銀座アスター失踪未遂事件の話だ
できることなら未遂のままにはしたくなかった？
グレイトKさんはそんな未遂の夢から醒めて
海洋国特有の化石を発掘している
新世紀の夢の化石燃料発掘の先駆者とか云われ
其のせかいでは相当なものらしい
あたしはと云えば
もう銀座とはやっぱり縁がない
季節ごとに一回
夢を食べにくる
コメント
by tamanossimo (2013-05-08 19:05)