『もうあの夏の夜がやってくる』03/31/2013/04110 [日刊忘れ女たち]
14:24 kitaku-nishigaoka 03/18/2013
もうあの夏の夜がやってくる
目的地近くのコンビニに寄って
思案のあげくに
ビールを半ダース購入いたしました
分解することが好きだった
「遅い夕食を食べに行くための歩いている」がまず外れた
さらに外すために
辺りを視廻し
やっとほそい階段をさがしあてた
「嘆き」が暑苦しく閉じ込められていた
いちど分解してしまうと組たてられないのだった
「嘆き」をはずす
汗が落ちる
腫れた細胞に酒をしたたらせる
首が痛い
「口唇」を耳のうしろからはずす
はあはあと電子音が聴こえるだからつぎの何処かへ
行かなければならない
分解したネジやバネが口のなかに詰まっている
だれが七色を発しているのか
酩酊に行くみちが痛みのほうに舵を取る
「注意書きを読まなかったのですか」
此れがなかなか外れぬ
寄せあう
寄せあう
あたしたちはなにかの楽器の部品であるにちがいない
殺された動物の汗がソラの高いところ
光りや温度やかんじょうの届かないところで
かたまる
はんとうめいになって寄せあっている
夜の渚たち
映像に消された後悔がばらばらごなごなじりじりしている
もうあの夏の夜がやってくる
ソラの本棚たち
のぞき込んだり息を吐きかけたりしてはいけないと云うことか
注意書きには気付かなかった
「嘆きの」はずれたあとの汗だらけの壁に
それは若くあたらしい機械の字で
夏の夜のように書かれていた
めっ
触るんじゃないぞ
謝るんじゃない
あたしはビールをふたかん飲み終えて
のこりよんかん持って帰ってきようかともおもえました
蒸し暑い夜でした
よんかんは若いそうじゅうスタッフにさしいれました
分解とちゅうの夏の夜は
いつのまにか違う機械になってあたしたちを被っていたのですからね
2013-03-31 10:15
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ご訪問 & nice! ありがとうございました。
by センニン (2013-03-31 21:02)