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『ビーチ・ボーイズ頌』02/23/2013/04090 [日刊忘れ女たち]

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2006-08 koudu-jima




   ビーチ・ボーイズ頌




ぼんくら
まっくら
若いときにそうは思わない
と云うより
思い残しているのだろうなあ

あなたたちが誰なのか知らない
あたしがあなたたちの名前を知ったとき
あたしたちがあなたたちの名前を持ったとき
あなたたちが誰であろうとそれは良かった

あたしたちはじつにあたしたちを知らない
毒気を抜かれ
(云うならば毒気とは祈りのようなものだと、)
魂を抜かれ
(云うならば魂とは、、とか)
蛍のようなものと定義したら
それも破綻なのだろうか
黒ずんだ語尾の
塊を
目覚めた深夜のうすら青い液晶画面に
突き抜ける孤独の重層音階(ハーモニー)

いま喋れないもう喋れない
話しかけようともおお長い時間だ月への旅路よ
ビーチ・ボーイズとはあなたたちのことか
肩を組もうにも肩のないあたしたち海の蛍よ
いま喋れないもう喋れない

遅いあけがた目を醒ました
朗読なのか合唱なのかギターそれともキイボード?
もう戻れないのに
あなたたちのことを考えている
遅いあけがたに目を醒ました








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