忘れ女たち09/24/2012 Tokyo→Kyoto [日刊忘れ女たち]
09:58 kyoto-rokkakudou 10/22/2012
カタカナに身をやつし
視えない月を
食べている
群青の
情けは淋しい
壁の向こうが
夜を伝えるので
もう一錠子供たちの破綻を
飲まなければいけない
高台のちいさな遊覧のすきまが
忘れろと云う
子供たちの集まりがあると云うので
大人のふりをして
衝撃に耐えて参加した
どう視ても上座のふたりは
えらそうにして
コトバから出来ているとは思えない
思い出すわけではないが
ふたりはさっき死んで
子供たちを最良の良心で眺めている
酒場の屋根は
夜空の雲に孤独に追いつく
度重なる
酒盛りの混乱を高らかに歌いながら
カタカナに身を砕き
若い光りの素顔を遠ざけている
平井くんは
それでいいのかい
自分で自分のことが
わからないのも光る宿命さ
寒いソラの涙雲のしたで
ふたりをはるかに超えた輝きを
攫もうとして
細胞の凍えるその一錠を噛んだ
こゝろの砕ける
朦朧とした音楽は鳴って
子供のふりをした
平井くんは
まだその姿が見えない
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